Column
「台所のラジオ」について
吉田篤弘 著 「台所のラジオ」
台所のラジオは、
朝の忙しい時間も、
気が付くともうこんなに暗くなっていた夕暮れの時間も、
雨の音で目がさめてしまった夜も
スイッチを入れると
いつも何かしゃべっていて、
孤独ではないことを気付かせてくれます。
この本は、
12編からなるストーリーで綴られています。
物語はつながっていたり、いなかったり。
1つのドラマも違う視点から見てみたり。
ドラマチックな展開ではなくても
日常生活はドラマなのです。
子供のころから私はラジオが大好きでした。
起きていたらおこられるようなとっても遅い時間でも
ニュースを読んでいる人がいたり、
わいわい大爆笑が聴こえたり。
「この番組は全国○局ネットで生放送でおおくりしています」
なんて聴くと、
みんなが寝静まった夜中にラジオを聴いている人だけがつながってる~!と
なんだかワクワクしました。
ピアニストとしてラジオ番組を担当させて頂き、
さらにラジオ番組の制作の仕事をさせて頂くようになって
ふつーに流れ続けていると思っていたラジオ番組も
生放送が無事に送出されるまでに、
まことにいろいろなドラマがあって
生放送へ続く細く長い道のりの存在を知りましたが
ますますラジオが大好きです。
話がすっかりそれましたが、
そんなさりげない時間をすごす老若男女の
ささやかな幸せを大切に描いた作品です。
よかったわ~!
この本はラジオ関西558KHz
「ばんばひろふみラジオdeしょ~!」にて
ご紹介させていただきました。